バランスドッグトレーニング

去年、4回にわたって『アメリカ獣医動物行動協会(AVSAB)』の犬のトレーニングに関する【意見表明】に関する記事を書きました。(どんな表明かを読みたい方はここをクリックしてください。)

簡単に説明すると、

犬のトレーニングは、問題行動に対しても『正の強化』のみを行うべきである。 

ヨーロッパ、アメリカ、”Positive reinforcement (正の強化)”のトレーナーたちは、2004年、シーザー・ミランがTVに登場して、彼らの神話(犬に優しい正の強化トレーニング)が崩れた気がしたんじゃないかと思います。だから、ことあるごとにシーザーを非難し続けてるわけです。
これは、日本も同じようですが・・・・。

私も、神話を信じていた一人でもありますが、今は自分の経験からも、正の強化”のみ”のトレーニングでは問題行動のある犬は救えない、に賛同してます。

じゃ、バランストレーニングってなんなんだ!って事ですが。

ちょっと偉そうですね😄

まず、正の強化トレーニングは、と言うと

  • 犬に嫌な思いをさせず、良い行動を強化していく(おやつやおもちゃを使って)
  • 悪い行動を出さないようにする(散歩中出会った犬に吠えるなら、犬を避けて歩く、みたいな・・・😅)
  • スキルとタイミングが鍵になる(タイミングを間違うと、負の行為を強化しかねない)
  • 犬が不快、又はストレスになるツールは使用しない。

に対して、バランスドッグトレーニングは、

  • 良い行動を強化するのは正の強化トレーニングと同じ。
  • 好ましくない行動に関しては、瞬間的な負の修正をする(主にリードと首輪を使いプレッシャーをかける)
  • スキルが必要だが、それほど困難ではない(トレーナーが指導してくれる)
  • 使うツール(プロングカラー、スリップリード、E-カラー など)についての知識が必要。

どちらにも共通する事は、人道的な見地からのトレーニングです。

正の強化トレーナーは、バランストレーニングで使用されるツールに反対です。
1980年代、外来生物や海洋哺乳類の訓練からヒントを得て、報酬ベースの手法、望ましい行動の強化を通じて、犬の訓練を開始したのです。多くのトレーナーが罰を与えないと言う魅力的なトレーニング法に転向したようです。
ところが、それは理想のトレーニング法で、この方法は現実世界では通用しない、ある程度の負の修正が必要だと言う事に気づきました。それが「バランストレーニング」と言う呼び名になりました。

現在、アメリカで、正の強化トレーニング法のみで攻撃的な犬をトレーニングしているトレーナーは全くいない、と言えるくらいいないみたいです。いたとしても、長い期間がかかります。よっぽど犬に時間とお金をかけられる人しか出来ないのです。

犬にストレスがかかるのは、可哀想です。
怖がりの犬、犬を見るたびリアクションして攻撃的になる犬・・・この犬たちは、そう言う行動に出る場面に出くわすたびにストレスを感じているわけです。早く、本来の【犬】の部分を取り戻して欲しいと思います。

私は、今でもシーザー・ミランが問題行動犬への対応は一番だと思っています。
”Dog Whisperer” のTV番組から20年近くの年数がたつのでしょうか?現在は、さらにスキルがアップしたと思います。彼は、メディテイションをやってるようだから、より犬たちのエネルギーに反応出来るようになり、犬たちもシーザーのエネルギーとより早くコネクトしやすくなってるのかもしれないと個人的に思っています。
私もメディテイションを気が向いた時😅やりますが、周辺視野、人間を含む動物のエネルギーを感じやすくりますよね😃

メディテイション

ここまで、読んで下さってありがとうございます。
色々な考えや、意見もあると思いますが、昨今、私はアメリカの色々なバランストレーニングトレーナーのビデオを観ています。
それぞれに、特徴があってとても面白いです。中でも、ニューヨークにいるTom Davisは、現在、もし私が日本にいたら、是非招聘したいトレーナーの一人です。
まだ、若く将来有望なトレーナーじゃないかと思ってます。その中のひとつ、とても印象に残ってるビデオを紹介します。

正の強化トレーニングオンリーで、この犬を救えるのか?


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