犬のトレーニングツールを考える

 「犬のトレーニング」

と聞いて頭に浮かぶのはなんでしょう。

『しつけ』『社会化』『トリック』『オビディエンス』



日本では、昔、警察犬訓練所が行っていたと言われる、『上下関係』に基づく強制トレーニング法に反対する人たちが、1990年代欧米から入って来た「Positive reinforcement(正の強化)方式」のトレーニングを推奨するようになったとか。

正の強化オンリー(褒めてトレーニングするやり方)のトレーナーは、リード、クリッカー、フラットカラー(日本で言う普通の首輪)、ハーネス、ロングリード(英語ではラインと言っている)、おやつ、を上記のトレーニングに使用しています。

このトレーニングは、褒めてその行動を強化していく方法なので、犬が問題行動を起こしそうな場面に遭遇しないように飼い主が犬を誘導します。
例えば、私が当時師事していたイアン・ダンバー博士やその他の外国のPositive onlyのトレーナーが教えてくれたのは、

他の犬や人に会うと吠えたり、突撃するリアクションを起こす愛犬と散歩中に、反対からやって来た犬がいたなら、おやつで誘ったりしながら、すぐに横道にそれるか引き返して、リアクションを起こさないようにする。

犬がそう言うリアクションを起こすと言うのにはいくつかの理由があるのです。
  1. 恐怖、
  2. 困惑、
  3. (リーダーシップを示してくれない)飼い主を守ろうとする。
ずっとこのやり方を信じてやって来た私の目を覚ましたのは、サトレラパパとシーザー・ミランでした。その行動がよくないもの、必要ないものだと教えない限り、その犬は一生ストレスを抱えて生きなくちゃいけないという事を知らされました。

正の強化オンリーでは、『正の罰』はないわけですから、どうして犬に教えていいかわからないですよね。プロングカラーを犬に使っている友人もいましたが、私は多くの飼い主同様、犬の首にあんな突起があるチェーンなんてつけたくない!なんて思ってたけど、シーザーみたいに、リアクションを示す犬のリードをつかんだら即犬が落ち着くなんて無理ですから😓 自分が落ち着いて堂々としてリードを握っていればいいと言われても・・。

そんな私が初めて、プロングカラーを使ったのがエリがリーシュリアクティブを起こすようになったのがきっかけて、オビトレーニングのトレーナーに勧められた時からです。
でも、正しい付け方や、使い方は、Tom Davisのビデオで学びました。

問題行動の修正には、その犬の性格、問題行動の程度によってトレーニングで使うツールを変えなくてはいけないのも学びました。

しかし、アメリカでは、バランス型トレーニング(正の強化、正の罰を使うトレーニング)に反対する、正の強化オンリートレーナーたちと動物保護団体、獣医師会のやりとりがYoutubeなどでよく観ます。

ヨーロッパの多くの国は、犬の虐待にもなるという事で、リモートカラー、プロングカラー、チョークカラー、挙句はマーティンゲールカラーやスリップリードまで禁止しているらしいです。どんな首輪か、参考までに写真載せました。


そして、飼育禁止の犬種も結構いるし(あ、うちのキャスやエリの『トルニャック』もデンマークでは禁止されてるんです😢)
日本はそうならないように、皆さんリーダーシップを持って犬をしっかりしつけましょう
*英語ですが、リストに興味ある方はこちらをご覧ください。

ヨーロッパでは、上記のツールが使用禁止になっている為、Tom Davisとクラブメンバーの週1度のミーティングにも、フラットカラーでどうやって自分の犬の問題行動を直したらいいのかアドバイスを求めて来るヨーロッパのメンバーもいます。

大体、トルニャックが飼育禁止になるなんて、信じられません😥
最も、デンマークはカンガル犬も禁止で、護畜犬がリストに結構入っています。
そうです。これらの超大型犬で遺伝子に防御本能が組み込まれている犬種には厳しくめりはりをつけたトレーニングが必要です。
その為には、その状況に見合ったツールも必要なのに、それを禁止にしたら確かに飼育禁止にもせざるを得ないのかもしれません。フラットカラーだけでは無理です。

問題行動の修正を短期間で出来るトレーナーに「正の強化オンリー」のトレーナーは私が知る限りいないように思います。
もし、そう言うトレーナーをご存じの方がいたら、教えて頂きたいと思うくらいです。

最初にも言いましたが、問題行動を持っている犬はストレスを抱えている犬です。
短い犬の一生なのだから、楽しく、ストレスフリーで一緒に過ごしていきたいですよね❤️

もし、自分の犬にそんな傾向があるようでしたら、是非、いいトレーナーを探してアドバイスをもらってください。飼い主に正しいツールの使い方と、ハンドリングの仕方を指導してくれる良いトレーナーを・・・。
予算と時間がたっぷりある方は、正の強化オンリーでゆっくりと・・。
でも、申し上げたように犬の一生は短いです、良いバランス型トレーナーを探すことをおすすめしたいですね🫠



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